オントロジーによる知識体系化方法論
一般常識をコンピュータに取り込むうえで、記述や共有の難しさが表面化するようになり、エキスパートシステムにおける開発と保守のコストが問題視されるようになった。
そこで、知識を体系化する方法について研究されるようになり、オントロジーという方法論が注目されるようになった。
オントロジーは本来、哲学用語で存在論を意味する。
人工知能におけるオントロジーは、トム・グルーパーによる概念化の明示的な仕様という定義が広く受け入れられている。
この仕様は、
- 言葉(語彙)
- 意味
- それらの関係性
を、明確な約束事として、定義している。
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ヘビーウェイトオントロジー
ヘビーウェイトオントロジー(重量オントロジー)とは、その構成要素と意味的関係の正当性について、哲学的な考察が必要となる。
人間が関わる必要が多くなる傾向が強く、多くの時間とコストがかかる。
Cycプロジェクトが34年以上続いているのが、この一例といえる。
ライトウェイトオントロジー
ライトウェイトオントロジー(軽量オントロジー)とは、完全性は問わず、使えるものであればよい、という考え方に基づいており、その構成要素と意味的関係の正当性について深く考察する必要が少なくなる傾向が強い。
思想としては、コンピュータ概念間の関係性を自動で見つける、という取り組みと相性がよい。
これは、
- ウェブマイニング:ウェブデータを解析して知識を取り出す
- データマイニング:ビッグデータを解析して知識を取り出す
などに利用されている。