医療業界におけるディープラーニングの活用事例
診断支援
ディープラーニングは医療の世界でも活躍をはじめている。
特に、画像による診断などで、病気の早期発見などに役立っている。
例(胃がん)
- 畳み込みニューラルを活用し、内視鏡画像から胃がんを検出
- 1画像の診断に0.02秒であり、人間の解析速度を遥かに凌駕
例(大腸がん)
- 大腸の内視鏡検査時の画像を解析することで、大腸がん、および前がん病変を自動検知
- 前がん病変としてのポリープと早期がんの発見率は98%
- 2019年度以降の実用化を目指している最中
例(網膜剥離)
- 広角眼底画像を解析することで、網膜剥離判定で98%の精度
- 診察見落としを防ぐ二重チェックへの応用、眼科医過疎地に対する遠隔診断への応用、検診による早期発見への応用を想定
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創薬
製薬会社において、新薬に関わる開発プロセスの大幅な効率化により、新薬開発のコスト増大を抑止する。
例
- ディープラーニングを用いた学習モデル、**Graph Convolutional Network:GCN)をベースとして開発
- 化合物の構造から、タンパク質への活性を学習し予測することで、創薬候補化合物のスクリーニングを効率化
- 化合物中の活性発現に効果的な部分、効果的ではない部分を可視化
- 既存の化合物から、創薬に適した化合物を多様かつ大量に提案することが可能
ゲノム
遺伝子の役割と病気の関係を学習することで、患者の体質や病気の特性にあわせた治療を目指すアプローチ。
2017年12月に、Google社がDeepVariantと呼ばれる、ゲノム配列や、個人を特定するほどの詳細なレベルの遺伝子相違点を解析するツールを発表した。
例
- 公開データベースや公開文献を用いた学習データとナレッジグラフを利用し、関係性が部分的にしか知られていないような事象に関して、裏付けとなる根拠を探し、紐付け可能であるかを検証
- 遺伝子変異に関して、推定結果に大きく影響した複数の因子と医療文献などから、学術的な裏付けとなる根拠、および、疾患の候補を抽出
- がんのゲノム医療判断期間を、2週間から1日に短縮